ノキア利益は前年比73%減、iPhoneとの競争に勝てず

ヘルシンキ 26日 ロイター] フィンランドの携帯電話機大手ノキア<NOK1V.HE>が26日発表した第4・四半期決算は、非国際会計基準(IFRS)ベースの1株当たり利益が前年同期比73%減の0.06ユーロとなった。米アップル<AAPL.O>の「アイフォーン(iPhone)」との競争に勝てなかった。

ただ、市場予想の0.04ユーロは上回った。

ノキアは前年2月に、iPhoneや米グーグル<GOOG.O>の基本ソフト(OS)「アンドロイド」を搭載した端末に攻勢をかけるため、米マイクロソフト<MSFT.O>のスマートフォン(多機能携帯電話)向け基本ソフト(OS)「ウィンドウズ・フォン」を搭載した端末を投入。しかし、特にiPhoneとの競争が厳しく、牙城は崩せなかった。

ノキアは1月下旬までのウィンドウズ・フォンの販売台数が100万台を超えたと発表。これに対し、アップルの第1・四半期(10─12月)のiPhoneの販売台数は3700万台に達している。

調査会社オブムのアナリスト、ニック・ディロン氏は、ノキアのウィンドウズ・フォンの出荷は「予想を超えた」としながらも、「アップルやグーグルを脅かすものではない」と述べた。

ノキアの第4・四半期のスマートフォン全体の販売台数は前年比31%減の1960万台となり、予想とほぼ一致した。

国際会計基準(IFRS)ベースでは、11億ユーロのデジタルマッピング関連事業の評価損が重しとなり、1株当たり0.29ユーロの損失を計上した。

ノキアは2011年の配当を1株当たり0.20ユーロとすると発表。若干予想を上回った。

決算発表を受け、ノキアの株価は一時5.5%上昇した。