スマートフォンの料金を少しでも安くする方法は?

スマートフォン(以下スマホ)の売れ行きが好調だ。

「ただ、タッチパネルが使いにくかったり、電池の消耗が激しいことから、電話機としての使い勝手はいまひとつ。そのため、スマホを買っても今までの携帯電話を持ち続ける“二台持ち”ユーザーも多い」(新製品情報誌記者)

 二台持つとなると、問題なのが毎月の利用料金だ。

「一般的に、二台で軽く一万円はかかります。通信費を安くしたいなら、大手流通グループのイオンが販売している『イオンSIM』というICカードを選ぶという方法があります。NTTドコモやネットショップなどでSIMフリースマホ(他社のSIMカードを利用できる機種。輸入品の場合、総務省技術基準適合証明を受けていなければ使用不可)を購入し、このSIMカードを差し込めば、月額九百八十円で利用できます。NTTドコモの回線を利用しているので、通信エリアも広く安定しています」(ITライター・海老原昭さん)

 なぜ、そんなに安いのか。

「音声通話ができないことと、通信速度を一〇〇kbpsに抑えているからです。通常のNTTドコモの回線は七・二Mbpsですから七十二分の一のスピード。さすがに動画を見るのは辛いですが、メールや画像の少ないホームページを閲覧するくらいならこれで充分です」(同前)

「通信速度に不満があるなら、日本通信の『b-mobile 1GB定額』というSIMカードがあります。音声通話は不可ですが、通信速度は非制限で月額三千百円(継続利用の場合)。利用できるのは三十日あたりのデータ通信量が一GBまでですが、同社によるとスマホユーザーの八五%以上がこれで充分だそう」(ITライター・廣田稔さん)

 どうしてもスマホ一台で済ませたい人にはこんな選択も。

「『イオンSIM』、『日本通信』のどちらも、月額千二百九十円プラスで音声通話が可能に。希望すれば電話番号も変更なし。また、『R-sky』というスマホは月額四千九百八十円でデータ通信が使い放題。IP電話のため、通話料も一分あたり八〜十八円。ただし電話番号は変わります」(前出・海老原さん)

 こんな時代だからこそ、なるべく安いものを選びたい。 (岡崎博之)

週刊文春2012年2月9日号「THIS WEEK IT」より)